ハムスターとの出会いと別れ


ロンとの別れで「もう二度と犬は飼わない」と誓ってから、かなりの月日が経ちました。

私はその後、高校・大学を卒業し、社会人となり、結婚し、子供2人(息子、娘)にも
恵まれました。

娘が小学生になって間もなく、娘から「犬を飼いたい」とせがまれました。
私はこのような日が来るのを実は恐れていました。
私にはやはり「愛犬ロンの死」のトラウマがあり「あんな辛い思いはもう二度としたくないし、
娘にも同じ辛い思いをさせたくない」という気持ちから、ある作戦を考えました。

「ハムスター」なら犬と同じ哺乳類だし、ネズミの仲間だし、人間にはそんなに懐かないだろうし、
いつか死んでも犬ほどは悲しまなくてすむだろう、と。

そして娘をペットショップに連れて行き、ハムスターを一緒に見に行きました。
小さくて可愛いハムスターに娘も一目ぼれし「犬じゃなくてもいい、このハムスターを飼いたい」
と気に入ってくれました。そこでハムスター(ゴールデンハムスター:とっとこハム太郎と
同じ種類)を購入し、家に連れて帰りました。名前は娘が「チャチャ」と名付けました。

私の作戦は一応成功しました。ハムスターは最初は人に懐かず、人間の手を噛むし、ゲージから
出すとすぐに逃げようとする、「やはり犬よりは情がわかないな」と。

しかしながら、時間の経過とともにそれが勘違いであったことに段々気づかされました。
チャチャは徐々に人間に馴れてきて、足をよじ登ってきたり、手の上に乗ってきたり、
エサをねだったり、その愛くるしい仕草に癒されたりと、知らず知らずのうちに情がわいてきました。

ハムスターは犬よりも短命で、2〜3年で寿命がやってきます。
そしてその時がやってきました。朝起きてゲージを覗くと動かなくなって硬く冷たくなった
チャチャが横たわっていました。やはり辛い。泣いてしまいました。
近くの山に丁重に埋葬しました。チャチャは沢山の笑いと幸せを家族に与えてくれました。

可哀そうに思えたけれど、きっとチャチャも家族からの愛情に囲まれ、天寿をまっとうしたのでは
ないかと一方で納得している自分がいました。

いま思えばこれが、私がのちに30数年振りに犬(BOSS)を飼うことになる布石だったのかもしれません




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